昔。水族館の横に、いろんな形のプールがありました。
秋になると、プールサイドに古タイヤが
ドーナツのように並べられ
『ゴーカート』の『コース』が、できます。
プールをぐるり…と一周できました。
その『コース』は
海と空しか見えない『ごきげんなコース』でした。笑)
ゴーカートというのは
ジープを小さくしたような遊具で、小型の車です(二人乗り)
今もあるのでしょうか?
最近は、パンダや、コアラの形を模した1人乗り。
動き始めると、音楽が流れ。
『ゆっくりと、移動するタイプ』は、見たことがあります。
ゴーカートは、わりとスピードが出るし、衝突した時の衝撃も
どっか~ん!と、いう感じで、お尻が浮く感じでした。
私は、年齢的に1人でも乗車可能でしたが
その時は、友達の小学校1年生のチーちゃんと、一緒でした。
チーちゃんは、まだ1人では、乗れません。
なので、ふたりで乗ることにしました。
係のおじさんが、私に、こっそり
「お姉ちゃんの運転で、車は、動くからね。
助手席の『アクセル』や『ブレーキ』は
踏んでも、きかないから。」
… ただ。ハンドルは、運転席と助手席とが伝導していて
1本の鉄の棒で、つながっていました。
出発前…。私が、運転席でハンドルを回すと
同じだけ。隣のハンドルも、まわりました。
さて。出発です。
慎重な私は、コースの真ん中に…。
このままキープ!まっすぐ走ればいい …。
と、思っています。
しかし。チーちゃんは、好奇心いっぱいです。
まっすぐなコースなのに、やたらとハンドルを右へ左へ、動かそうとします。
アクセルとブレーキを踏む「バコバコ!」と、いう音も聞こえてきます。
『ここは、まっすぐ…!』と
私も手に力を入れて、ハンドルを元に戻そうとします。
チーちゃんも『負けじ』と、力いっぱいです。
力と力の勝負! …笑)
そして、チーちゃんは、途中で『ふっ』と、諦めたのか?
急に。力を緩めるものだから、そのままゴーカートは
『私』の、めいいっぱいの力で、右側にそれて…。
どっか~ん!
古タイヤに、ぶつかりました。
その後も、つながれたハンドルのおかげで、攻防戦です。
右へ左へ。フラフラのゴーカート。
どっか~ん!
今度は、左へぶつかりました。
『うまくいかない!』と、あせる私。
その『思い』も、むなしく。
右へ左へ…どっかん!どっかん!
ついに。係のおじさんに、止められて『 途中リタイア 』に、なりました。
おじさんは、苦笑いしながら
「お姉ちゃん。小さい子に、力で負けたら、あかんで…。」
と、言われました。
もう私は、恥ずかしくて…。
後ろで『順番』を、待っている子たちにも笑われて、トラウマになりました。
あ~。もう嫌!
私は、その1回で子供心に、車の運転を諦めてしまいました。笑)
お読みいただきありがとうございました。
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