櫻庭 栞の しおりん❜s畑

アナログ昭和女子(栞とく~すけ)が、お届けする『 ちいさな世界 』     あの日の お話&雑記・写真などが、入ったブログです…。

キンモクセイと通学路。


窓を開けると、どこからかキンモクセイの花の匂いが…。
この季節が、また巡ってきましたね。

中学校への通学路は、いわゆる住宅密集地で、丘陵地帯でもあり
その間をまるで縫うように坂道を登りました。

やはり神戸も港町。尾道のような小道でした。

友人と横に並ぶだけで道を占拠せんきょします。
ふたりで、おしゃべりしていても、向こうから人が降りてくると
パパッ。と1列になります。

2人が降りてくると、私たちは、お互いの袖を引っ張って
玄関の門前にある石段や、軒先に避難してやり過ごします。

人家のへいと引き戸の玄関扉が、交互に現れ
それらで仕切られた巨大な迷路。
空の面積は、狭いです。
ただし。その迷路の入り口と出口は、たくさんあります。

そして。その中を歩く私たち中学生は、グループごとに
それぞれが不思議と毎日
歩く道は決まっていて。

10mほど前を歩く、同級生の男子たちは、この道を、もう少し先まで直進。
私と友人(女子)は、ここを右折…。と。
そして2本奥の通りを、右に左に、S字に登って…。笑)

私たち女子は、おしゃべりに夢中で。やはり道に沿ってS字に曲がっている
 雨が降れば雨水の流れる。
   今はからの高さ20㎝くらいの側溝に
       片足を踏みはずし。また。ゲラゲラ。

   私たちのおしゃべりを誰かに聞かれたくないし
   こんなに、たくさん『枝分かれ』している道なのに
   誰かの後ろにくっついて
        まるで尾行しているか…のように
             学校には、行きたくないし。

    他のグループとは、みな。空気を読んで足を運びます。
      いい距離感で、間隔をあけて。
          つかず離れず。歩きます。

目的地は、同じ学校なのですけど。
『前の男子―! もっと。早く歩けー! 遅刻するじゃん!』 とか。
その姿が、角を曲がって見えなくなると
安心して早歩きします。

家のへいのすぐ後ろには、塀で見えないけれど
小さな『お庭』や『人の生活』があって。

  テレビの音や、洗濯物。玄関先にある消火器BOX
  少し開いている玄関の引き戸
  置き去りにされた、玩具おもちゃのバケツとスコップ

文化祭の日や卒業式の日。いろんな思いの詰まった通学路。
いろんなものをもらいました。
暑い日も寒い日も。毎日通った『くねくね道』

その。『くねくね道』を思う時。
キンモクセイの香りとともに思い出すのは。秋のさわやかな朝。
ときどきすれ違っていた。高校生のお兄さんのことです。

さっきも書いたように、道幅は狭くS字カーブの坂道。
見通しが悪いので、いつもふいにお兄さんが目の前に現れます。
そして必ず私たちと目が合うのです。
出会いがしらですね。 笑)
「あ。すみません。」
と、3人で道を譲り合います。

で。寝ぐせのついた髪の毛を気にしながら
坂道を降りていくお兄さんの後ろ姿を見送ります。

  まあ。一瞬の出来事で
    すぐにその姿も、角を曲がって見えなくなりますけれど。
      友達と、カッコイイね! 
       あの人。どこの高校かな?
        アイドルの誰かに似てない? って。


今日のお兄さん。
なんだかわからないけれど。かっこよかったなー?
なんでだろう?

お兄さんが見えなくなってから考えます。

あ。そうか。
冬服になったからだ。
えりの詰まったガクランに。

この前までは、シャツに黒ズボンだった。
気づけば。私たちも冬服。セーラー服に『衣替え』していました。

キンモクセイの匂いが、通学路にただよっていました。
今でも、甘酸っぱい思い出です。
                      file17   end.
                 お読みいただきありがとうございました。


    p.s.   春には帰り道で、その塀の壁面に沿って
        60㎝くらいの青大将(ヘビ)がニョ-ロ、ニョロ!と。
        「うっ。わっ!」と、飛びのきましたが、いかんせん。
        道が狭いので逃げ場がない。
        しかたなく来た道を引き返しました!
        すごい。あんな物まで、いる! 
        出会い頭も、いろいろありますね。 笑)